TRICKシナリオ本1、2を読んだ。
決定稿が掲載されているこのシナリオ本。読んでみて驚いたのは(得に初期部分)トリックの魅力の一つでもあるコメディーパートがほとんど現場or演出によって後付けされていたことを知ったことだ。
シリーズを通してネタにされ続けている上田の巨根、山田の貧乳、矢部のカツラはもちろん登場するし、大家さんをはじめとする個性あふれるキャラクターも登場するのだが、登場人物達の脱力するような掛け合いはほぼ後付けされていることがわかる。
つまり、シナリオ本だけ読むと割とまともな推理物として描かれているわけです。(といい切るのも語弊はあると思うけれどもw)
そのせいなのか、このシナリオ本は決定稿の下に、実際にOAされた変更部分が掲載されている。
(こんな風に)
おそらく、こういう構成にしなければ、我々が知っているトリックワールドを表現することは出来なかったのだと思う。
良い作品には第一に良いシナリオが必要と信じて疑わない、私です。 これからも変わらずそう思い続けていくと思う。
が、しかし演出力というのもシナリオと同じぐらい、重要ですね。 得にトリックは決定稿をそのままやっていたのでは、これだけのモンスタードラマに育たなかったと思う。
そういう意味ではこの作品がヒットしたのは第一に演出力が凄かったからと言っても過言ではないと思う。
ちなみに超個人的なお話ですが、大学時代マジックを少しかじってました。 と言っても私は遊んだり、飲んだりする方専門だったけど(笑)タネだけは結構知っています。
なんでマジックをはじめたかと言えば、「先輩が素敵だったから」の一言に尽きると思う。 プロを目指す学生マジシャンも在籍していたから、とにかく「話術」が凄かった。
お金を取って見せるレベルのマジックを惜しげもなく披露してくれる本当に良い先輩方でした。
そういえば、4年間マジックをやって感じたのはテクニックも重要だけれど、演出はもっと重要ということだった。 どう見せるのか、どう誘導するのか、どう騙すのか、どう楽しませるのか。
やっぱりトリックには演出なのだな・・・と思う。
LEAVE A REPLY