あの頃、君を追いかけた(那些年,我們一起追的女孩)

(この記事は2013年10月18日に書いたものを加筆修正したものです)

あの頃、君を追いかけた(那些年,我們一起追的女孩)

那些年,我們一起追的女孩

青春は恥と後悔と初恋で作られる

頭の中はアレでいっぱい。将来のことを真剣に考えたこともない高校生コートンと、個性豊かな仲間たちは、くだらない悪戯で授業を妨害する毎日を過ごしていた。担任からお目付け役を仰せつかった女生徒チアイーを疎ましく思いながらも、次第に胸がざわつき始め…。
時代背景は、1994年から2005年までの約10年間。「SLAM DUNK」に夢中になっていた高校生たちは、日本のAVを回し見する大学生になり、やがてそれぞれの道を歩み始める社会人へ。登場人物たちの成長と共に、学生寮の公衆電話に並ぶ長い列は消えて、誰もが携帯で話すようになり、いくつかの大きな事件に世の中は揺れ、ヒット曲も入れ替わってゆく。そんな時代の空気を丁寧にすくい取ることで、あらゆる世代の観客に“あの頃”を思い起こさせた作品。

■かんそー(ネタバレあり)

過去を回想していく青春物は国を超えてブームなのかもしれない。(ex 建築学概論、応答せよ1997等)『結果』が見えてるからこそ、「残酷さ」や「後悔」が浮き彫りになる。そういうギミックなのかな。

個人的には凄く好きなテイストの映画でした。大満足!巷で絶賛されている理由も凄く良く理解出来た。だけど・・・だけど、私には刺さらなかった。 大満足したけれど、刺さりはしなかった。 皆のように、泣きたかったけれど、泣けなかった。

それは私の中で絶対に譲れない「ヒロイン」に対するスタンスがあるのかもしれない。

ということで、ここからは完全にネタバレ込みなので未見の方はご注意ください。


この映画は「何故好き同士の二人が結ばれなかったのか?」を過去に遡って描いていく作品だと思います。(もちろん色々な見方はありますが)

少年と少女の成長速度の違い。思春期の不様さ。

甘酸っぱくて苦々しい日々が、ちょっとエッチに、そして眩しいほどさわやかに描かれている。

得にヒロインを演じたミシェルちゃんのみずみずしさと可愛さは尋常じゃない物があります。 それだけでも見る価値有り!

ただ、私が刺さらなかった理由もヒロインにあると思う。

というのは、この作品って徹底的に「男子目線」なのです。 チアイーもコートンが好きなのだと思うけれど、彼女の中でその思いがどれほどのものだったのか?は描かれていません。

コートンは相当特別な男の子であり、大好きだというのは劇中でも描かれていますが、コートンと距離を置いた後のチアイーは恐らくコートンのように不様に苦しんではいないのでしょう。

女の子特有の強さと美しさでしっかり過去を美化しているのです。 つまり、この作品が描きたい「切なさや、ほろ苦さ」はヒロインではなく、徹底的にコートン君が背負ってるわけです。

ということはコートン君に感情移入出来れば、この作品はボロクソ泣けます。と、同時に、ヒロインに感情移入するのは難しい作品ともいえるかもしれません。(あおたにとってはそうでした)

「不様」や「後悔」って男の子のキーワードのようだけど、私は女の子だって「不様」だし「後悔」する生き物だと思ってます。女子は時として男子なんか目じゃないほど不様だし、後悔するのです。

だから、この話が 「那些年,我們一起追的男孩」だったら私は刺さってたんだろうなー。 つまり刺さらなかったのは私の趣味趣向の問題です。

チアイーは「男子の青春」そのものだから、感情はあまりつっこんで描かないのは正解ですしね。

逆に結ばれなかった理由がヒロインにあって、ヒロインも実は不様に苦しんでいたとかだったら、私大号泣して、帰宅するのも大変だったかもしれません。

日本でリメイクされたらしい

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