応答せよ1997~残酷なのはいったい誰だ!~

日本語字幕万歳です。

ということで、8話から12話のかんそーをばと、行きたいところですが、1トピックに記事幅割き過ぎてしまったので、それはまた別記事でやる・・・・かもしれないし、やらないかもしれない(苦笑)

※独断と偏見と、妄想と自己主張にまみれてます。よろしくお願いします。

どうやら、私は、ロングタームで描かれる作品がお好みのようです。その中でも「再会」というキーワードを掲げられると、どうしても琴線に触れてしまう。

愛してやまない下一站幸福(秋のコンチェルト)も、応答せよ1997も「空白」の期間を経て「再会」が描かれます。そして私はこの「空白」の期間を追加妄想するのが大好きなのです。

しんどくなるほど妄想出来る作品が、私にとって忘れられない作品になる!

ソウルに旅立つ数日前。ユンジェはシウォンに「残酷な女だ!」と言う。決してその表現は間違いではないでしょう。 何故ならシウォン自身が「罪を犯した」と自覚しているから。
だけれど、私は思うのです。シウォンと同じぐらいユンジェは残酷な男だと。

高校の入学式の日にシウォンを初めて可愛いと思ったユンジェ。それから3年間、彼はシウォンにヒントを出し続け、行動で示してきた。だけれど、彼の気持ちは届かなかったのです。否、届かなかったと彼はこの時点で勝手に結論づけて去っていく。

ユンジェ目線で見れば、無邪気に指輪をねだるシウォンは残酷そのものです。

では、シウォン目線で見ればどうか?

シウォンはユンジェが好きなんですよ。この時点でも。それは後に「誰を好きかわからなかった罪」と表現していることからもわかる。

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私はどこまでもシウォン目線なのでー

こんなに目で追ってるのにー ユンジェが大好きなのにー 感情の正体に気づかず、悶々としているシウォンがとっても愛しい。そしてとってもしんどい。

「最近ユンジェと溝が出来てるなー、なんとかしないと」と思っているけれど、その根底にあるものがわからない。

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・イヤホンを貸してくれないユンジェ

・一緒に朝ご飯を食べてくれないユンジェ

・抱きついたら怒るユンジェ

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明らかに溝が出来ている。でも、その溝を埋める方法が、当時のシウォンにとっては「友達でいられるよね?」なのです。 ピントがズレてます。ズレてるけれど、「誰を好きか?どれぐらい好きか?自分でわからない」以上致し方の無いことなのです。

高校パートはユンジェの片思いに見えがちだけれど、端々で見えるシウォンの戸惑いから、彼女なりのかすかな答えが見える。

別の誰かから指輪がほしいと言っておきながら、ユンジェに「去年ほしいもの言ったよね?」とねだるあたり。めんどくさくて、お子ちゃまで、複雑だけれど、至極シンプルな欲求だと思うのです。
だけれど「ユンジェからもらいたい」という自分の欲求の意味にシウォンは気づいてない。

私はアンテナが完全にイカれている人間なので(苦笑) 片思いに悶え苦しんでいるユンジェ君よりも、めんどくせーガキんちょで、天邪鬼な言動と態度を繰り返すシウォンにただひたすら悶え苦しんでます。 こういう子こそ、深く読み説いていくとしんどいです。

もう1回、いや何回でも言うけど・・・本人がねだっているように・・・

シウォンはユンジェからの指輪がほしいんですよ!自分の誕生日に!

あんたからはお断りよ!とか言ってたくせに……。

「兄さんからもらえ!俺からはもらいたくないと(言ってただろ)」と返されて、キョトンとしているあたりも、クソガキマックスですが……愛しくて愛しくてならぬ。

ユンジェの言う通りシウォンは残酷な女なんですよ。ホント残酷。指輪をねだって、友達でいようなんて言うガールはコナン的にいうとばーろーですよ。だけれど、この時実はユンジェだって同じぐらい残酷なんです。

だって、シウォンがようやくユンジェを好きだと自覚した時には、既にその恋は終わってるんだもん。 ……なんて残酷なんだろう。
恋を始め、諦めるという通常のプロセスを踏んだユンジェに比べ、シウォンの恋は非常に歪です。何故なら、終わった恋の中に自分の初恋を見つけるから。なんて残酷な順序なんだろう……。
再会するまでの数年間、シウォンはこの日のことを反芻し続けていたと思うのです。ユンジェが言う「態度で示してきたヒント」を、反芻し続けていたと思う。

「俺はどうすれば良い?」というユンジェに、「友達でいてくれるよね?」と答えてしまった自分。 ずっと反芻するわけです。そして、今だったらユンジェの問いにどう答えるだろう?と、考える。

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そこに、指輪を見つけた時に、シウォンは自覚したのです、「ユンジェが好き」だと。「ドキドキする人は別にいる」とこの日テウンに言っているんだもん。

しかし、何度もしつこいですが、彼女が自分の恋を見つけたのは、終わった恋の中なのです。

恐らく、あと1カ月、いや数週間でも時間があったのならば、二人の関係は良い方向に進展していたのではないでしょうか?シウォンに少し考える猶予があれば・・・・。二人が同じ高校に通っていれば・・・・。

「まだ私のことが好き?」 そう、聞けたはずなのに・・・・。

しかし、神様のイタズラなのか、彼らのソウル行きは目前に迫っている。そして、 6年もの間(だっけ?)シウォンはユンジェに避けられ続ける。そしてシウォンはそれを「自業自得」だと納得するのです・・・しんどすぎる。

ユンジェの空白期間もきっとしんどいけど、シウォンの空白期間だってとってもしんどい。

テウンオッパ目線で語られた、空白のシークエンス達。

帰省しないユンジェを心配する家族の中で、ただ一人その意味を知るシウォン。

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ユンジェを呼ぼうとするテウンオッパに対して、「ユンジェは来ないから、二人で食べよう」と悲しく笑うシウォン。

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きっと凄くしんどかったのです。だから、「最速のソンシウォンさん」として帰ってくるんですよね。再会した後のシウォンはとっても切実です。「今しかない!」って痛い程わかってるから。

空白の期間にはシウォンの大学時代があるわけですが、大学っていったら、そりゃー出会いの場ですよね。
んで、色んな男と出会う度に「あーやっぱりユンジェが好きだなー」とか、何度も何度も自覚させられ続けたであろうことを考えると、心がもげます。

自分の失敗や、幼さを振り返るのってただでさえとっても苦い作業です。ホロ苦くて、ホロ苦くて、どうしようもありません。 とりかえしのつかないことってたくさんある。あの時こうしてれば良かった、こうなってたらどうだろ?そういうことを誰だって考えます。

シウォンが失敗や幼さを振りかえる時、そこにはユンジェがいる。側にいてほしい人がいる。振り返るのではなく、今そこにいてほしい人がいる。

だから13話でひたすら全速で、全力で、何振りかまわずユンジェを追いかけるシウォンが、私は泣けるのです。だって、そのわけが空白の期間にあるから。

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…辛かったよね・・・、しんどかったよね・・・と、フルスロットルで感情移入するもんですから、このシーンを見るたびに、心がもげます。

秀逸だな、この表情は。このシーンのウンジの捉え方は本当に素晴らしいと思います。

そこにあるのは驚きではないのです。動的ではなく静的に表現出来るウンジはやっぱり、規格外だと思う。

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