ようやく後編までたどり着きました(笑)
以下、物語の最重要部について完全にネタバレしています。
後編のメイントピックは「陳琳」についてです。
在天と英雄の恋物語だけではなく、出生の秘密にも関わってくるヒロイン陳琳。警察を主軸に描く作品の中でヒロインがマフィアの娘という設定だけで、個人的には鼻血ものです。だってそういう設定が好きなんですもの(照)しかも、陳琳を演じるのがこれまたビジュアルドストライクのアイビーちゃんだったりすると、鼻血量増加は必死なわけです!!!
かわええーなぁー。 これで気が強いキャラなんだから(たぶん本人もそういうタイプ)たまりませんね♪ 羊の皮をかぶった狼タイプのヒロインは大好物であります。狼の皮をかぶった羊も好きですが。ちなみに「ストレートな羊ヒロイン」はあまり好きになれません。( ーーえっ!?イタキスの琴子とかダメなの!? いえいえ、あれは羊ではなく猪ですから。(断言))
物語全編通してずーっと陳琳目当てで見ていたような気がします。陳琳ラブなのです。ただし一番「おしい」「物足りない」と思ったキャラが陳琳なのも事実。 私のような陳琳ラブな視聴者ですら「物足りない」のですから、主役たちメインで見ていた視聴者にとってはもっと物足りなかったのではないでしょうか?もしくは大して興味がないか(泣)
陳琳が「おしい/物足りない」キャラになってしまった最大の理由は、物語冒頭での早急な心変わりにあったと思います。そのあたりの心情変化が大して説明されもせずに、中盤から後半にかけては出生の秘密が絡んできてしまったわけですから、正直土台ができていなかったといわざる負えないのかなっと。
土台ができていない故に、英雄が涙ながらに陳琳に思いをぶつけるシーンや、在天の秘密がわかった後の陳琳の涙に「おしいなーもう少し説明があれば最大限号泣できたのに」と思ってしまったのだと思います。(個人的には搾り出して感情移入しましたが)
ただし、「素材」は良いのです。抜群なのです!陳琳というヒロインはあと少し、それこそ塩コショウの一振りで最大限おいしくなるキャラなのです!!! ということで、勝手に陳琳を分析していきたいと思います。的外れなことを書くかもしれませんが、ご容赦くださいね。
なぜ陳琳さんは光の速さで心変わりしてしまったのか!?
そもそも陳琳が英雄を一瞬好きになる描写は、英雄のためにも陳琳のためにも不必要だったんじゃないかなーと私は思います。 英雄だって在天に惚れている陳琳を影で支えて、片思いに胸を焦がしていたほうがずっとおいしかったと思うし。陳琳にしたって、在天に一途な方がもっと視聴者の共感を得られたと思う。例えば仮に陳琳がずっと在天に一途だったとしたら、在天が小玫と再会した後の描写がもっと切なくてよかったのではないかなっと。
ただし、物語後半部のストーリーをなぞると、冒頭で二人を両思いにさせておいたのもわかります。 兄妹であることが判明した後の混乱は、両思いにさせておいたほうが面白いですしね。それから、捜査手順の中でつじつまを合わせるためにはそのほうが良いというのもあったと思います。英雄が陳琳をデートに誘い出している隙に・・・っていう描写があったし。
で、本題の陳琳さんが光の速さで心変わりしてしまった理由ですが、それは彼女のバックボーンに大きく関わってくるのだと思います。
マシンガンで敵をぶっ放したり、在天にむかって銃を撃ったりと血気盛んな陳琳ですが、恋愛においては結構幼い女の子です。 手帳にわざわざ在天のことを書いていたりするのを見ると、こちらが恥ずかしくなってしまうほど。(萌えたけどねw)
セリフからも伺えるように、陳琳は今までまともな恋愛経験がないのだと思います。今までだって好きになった人はいたでしょうし、恋人だっていたかもしれませんが、彼女と三連会の関わりを知れば普通の男性との恋愛はできなかったはず。
自分も同年代の女の子と同じように素敵な恋愛をしてみたいと陳琳が思うのは当然のこと。んで、「こんな素敵な人と恋愛をしてみたいなー」という妄想は当然していたはず。そしてその妄想の延長線上にいた「素敵な人」が英雄だったのではないかなぁという勝手な私の想像なのです。
いつか自分を守ってくれるような強くてかっこいい男性と恋をしてみたい。そんな願望を持つ陳琳の前に、自分を救ってくれた(これは勘違いですが)男が現れる。 陳琳にとってまさに絶好の「恋するチャンス」到来だったわけです。
でもこれは、言い換えれば「恋に恋している」だけ。 自分を満たすための恋愛なのです。不遇な自分を救いだしてくれるかもしれない可能性を持った男性を見つけたというだけ。
逆に在天は彼女の妄想の延長線上にはいない人。第一印象最悪、遊び人、チャラ男。 でも、 陳琳はある日知ってしまうわけです、在天がある女性を一途に思い続けていることを。在天の一番柔らかい部分に触れてしまう。
そしてうっかりキスしてしまう・・・。
劇中ではこのキスが陳琳が在天に落ちた瞬間だと明確に描かれているけれども、実は「キス」だけではなくて、ある女性を一途に思う在天に触れて、そしてキスをするまでの一連の流れで恋に落ちたのだと思う。いや、恋に落ちたというよりも「この男を手に入れたい」と不本意ながら思ってしまったんだと思う。不本意というのが重要。
在天が女神を一途に思う姿は陳琳にとってキラキラ輝いて見えたはず。そしてその一途な思いが自分に向いたらどうなるだろう? 気になってしかたがない。
だから、心変わりしたというよりかは、想定の範囲内の中だけで恋してきた陳琳が初めて想定の範囲外に飛び出したという感じなのかなっと。 自分と照らし合わせても、「こんな人と付き合いたい」と思っていても実際は全然タイプじゃない人に惹かれたりしますしね(照) 陳琳みたいにずーっと素敵な恋を妄想してきた子ならば、そこから飛び出すことは普通の女の子が感じるよりずっと衝撃的だったんだと思います。
自分の半径1メートル以内から、不本意にも引きずりだされてしまった陳琳さんをもうちょっと丁寧に描いてくれたりすると心変わりのプロセスもおいしく頂けたんだけど、やや唐突に見えてしまったのは残念だったなぁと。 若干気が多い子に見えなくもないからなー。 まぁストーリーの引力には陳琳もかなわないからね(泣) 英雄もかわいそうだよ・・・
っていうか超個人的には英雄は未亡人で旦那を思い続ける上司の女性に片思いしてほしかったわっ(完全なる妄想) 旦那ってのが英雄がお世話になった人で殉職している人なの(妄想)「英雄は弟にしか見えない」とかうかつに言っちゃうような女子に、恋焦がれてほしかったわー・・・最終的には西英ちゃんとくっつくんですけどね。
英雄は影のある女性じゃないとダメだと思うのです。英雄は陳琳には恋ができても、焦がれることはできないんだよ。 焦がれて何ぼなのよ英雄は。 とか勝手にいって見る。
アイビーちゃんのキラメキ(演技)
アイビーちゃんの顔面がとにかくタイプです。はい。
本人のキャラクターも私好みのにおいがプンプンする。あと声がすきです。というより言葉の置き方が好き。伝えづらいんだけど、AKBのあっちゃんが同じような言葉の置き方をします。
演技が死ぬほど好きとか、そういうレベルで愛するまでには至っていないけれど、アイビーちゃん的演技手法は大好きです。 だから、本編でズドーンときたのもアイビーちゃんのシーン。
こちらの5分12秒~あたり。
私は消えたりしない、永遠にそばにいる。 そんな意思表示のシーン。
喉を鳴らすんですけどね・・・・ええ、悶死しましたよ。そして目の泳ぎ方ね。 これはきっと脚本に書いてないことだと思うんです。尚且つ、指示された演技でもないはず。
3Dがどんどん進化して、もう何年もすれば人間と見間違えるほどの映像なんかがこの世に出てくるんだと思います。下世話な話ですけれど、アダルトビデオなんかは結構そういうのも既にあるらしいのです。
キャストの時間を拘束しなきゃいけないとか、ギャラを支払わなきゃいけないとか、ロケをしなきゃいけないとかetc 人間では不便なことを3Dは解消してくれるでしょう。だけどね、こういうことは絶対生身の人間じゃないとできないと思うのです。
「永遠にそばにいる」なんてド直球で告白したら、やっぱり少しピントをずらしたくなると思う。だって人間は照れる生き物だもん。 アイビーちゃんはきっとものすごーく照れたんだと思うんですよ。その感情はもう演技ではないんですよね。本当に照れてるんだから。
私の拙い言葉ではきっと伝わらないと思うのだけれど、私はこういうキラメキに出会うために女優さんを追いかけているんだと思うのです。
作品の良し悪しを決めるのは脚本の面白さや監督の力によるところが大きくて、いくら良い演技をしたって作品がつまらなければなんの評価もされない厳しい世界だと思う。
だけど、私が脚本家や監督を追っかけるのではなくて、あくまでも女優さんを愛でるのは、面白い作品に出会いたいからじゃなくて、面白い人に出会いたいからなんですよ。 だからあまり評判が思わしくないドラマでも妙に感動したりするし、逆に物凄く評判が良いのに、あまり乗り気になれない作品があったりもする。
脚本にも書いてなくて、演出もされてなくて、ましてや自分で演技プランを立てていたわけでもない・・・でも演じてみたら心が反応してしまった・・・そんなシーンを見るたびに「みーつけた!」と思うのです。
たかだか喉ならして目泳がしてるだけじゃん!と思われるかもしれないんですけど(笑) 何度もリピしては「いいなー」と思ってしまうわけです。
痞子英雄は作品の面白さもさることながら「みーつけた」を沢山感じさせてくれた作品でした。 まだまだ語り足りないけど、こんな素敵な作品に出会えてとっても幸せです。
レビューというよりも「思い」になってしまったぜ・・・汗
えーん、ブラボー!!!!泣いちゃう。どうしてこんなに素敵な表現を~(T_T)
かないません。ありがとう。
私、アオタさんの熱い痞子英雄レビューに、思わず自分の読み返しちゃったりしたんですが、ちゃんちゃらダメレビューで笑いましたf^_^;
私もね、アイビーが演じた陳琳という女の子は、やっぱり「とても惜しい」と思っていたんですね。
物語が複雑を極めていた中で、彼女の心の動きが、少しおろそかに作られてしまってる分、いつも彼女の部分でストップしちゃう感じがあってね。
それは、アイビーが悪いわけでもなく、陳琳という女の子が悪いわけでもなく、描き方が足りないなーって思って、もう少し深く踏み込んでいたら、それこそ陳琳のシーンは、全てダダ泣きだったと思うのです。
でも、アオタさん同様、私は本当にこのドラマが大好きで、鳥肌がたったし、もう、後半なんて、役が完全に役者陣に乗り移った感があって、熱演どころの騒ぎじゃなくて、怖いくらいでしたよね。
アイビーはもちろん、ヴィックしかり、マークしかり、チュンニンもマークパパも、その他全員が、とにかく素晴らしく、
「あー、人が感動するのは、こういう事なんだなー」
と、漠然に思ったものでした。
それは、アオタさんの「心が反応してしまった・・・」という表現の部分ですよね。
どんなに素晴らしい脚本だろうと、演出だろうと、やっぱり心がないとダメなのです。
逆に、どんなにズタボロな脚本でも、私は涙が止まらなかったりします・・・・(はい、ラブレイン・・・・)。
で、「痞子英雄」の映画版は、ドラマよりも昔の設定で、英雄が新人の頃を描いているものだから、私は「誰も友達もいなかった、一人でいろんなものと格闘していた陳琳の孤独」が描かれているのだろうと勝手に期待していたものでした(遠い目)。
>ホイメイさんへ
何をおっしゃいます!!!!!!私が痞子英雄を「いずれ見なければいけないリスト」に入れていたのもホイメイさんのレビューがあってこそなんですよ!!!モンガにせよ、ラブレインにせよ、出会いをもらっております♪
陳琳、やっぱりおしいんですよねー。恋愛ドラマではないので、掘り下げ方としてはこのぐらいが限界なのかなぁーとも思うのですが、セリフの端々に在天と英雄と出会う前の陳琳の孤独を感じさせる部分があったので、欲張りになってしまいました。脳内補完出来るヒントは劇中でも与えられていたのですが、いかんせん実際に描かれていないので、感情移入するという点では少し物足りなかったです(泣)
個人的には狂おしいくらい在天が好きで好きでたまらない陳琳を見たかったです。 兄妹であることが告げられたあとの涙は確かに美しかったんですけど、まだ陳琳に「次があるじゃん、男なんか他にいるよ!」と声をかけられそうな雰囲気があったと思うんですよね。 いや、製作者的には「次なんかない」描き方をしたつもりだったのかもしれないんですけれど、個人的にはそこまでには感じられなかったのです(泣)
映画化でそういった部分が回収されると思っていただけに無念でなりません(泣)
物足りない/おしい とか散々言っておきながらもw スリリングでスピーディーな展開のなかでよくこれだけ魅力的なキャラを複数人描けたよなーと感嘆してしまいます。 だって皆すばらしいんですもの!!!誰か一人がかけても絶対だめ そういうバランスが出来てたと思うのです!!!
>どんなに素晴らしい脚本だろうと、演出だろうと、やっぱり心がないとダメなのです。逆に、どんなにズタボロな脚本でも、私は涙が止まらなかったりします・・・・(はい、ラブレイン・・・・)。
本当にそうなんですよねー。 そこに体温を感じると、心が揺さぶられます。だから作品を見る前のインタビュー段階で高まりすぎているときもしばしば・・・まだ始まっていないのに(笑)
>「誰も友達もいなかった、一人でいろんなものと格闘していた陳琳の孤独」
本当に激しく見たかったです! 乾きまくって、飢えてる陳琳が本当に見たかったです。(遠い目)